日本に大型蓄電所が続々誕生

 電気の安定供給を担うのは仮想発電所だけではない。
 今後、日本には再生可能エネルギーの出力変動を調整する大型の蓄電所が次々と誕生する予定だ。

 

 関西電力とオリックスは共同で、和歌山に大型蓄電所を建設する。蓄電できる電力は一般家庭およそ1万3,000世帯が1日に使う量に相当する113メガワットアワー。昼に太陽光発電が発電した電気をため、電力がひっ迫した時に供給できるようにする。

 

 東邦ガスは、出力1万1400キロワット、容量6万9600キロワットアワーの系統用蓄電池を三重県津市に導入する。2025年度に運用を始める計画だ。

 

 これ以外にも、北海道千歳市(テスラ)、北海道北広島市(ミツウロコグリーンエネルギー)、福岡県大牟田市(九州電力、NExT-eS)など、続々と蓄電所が建設される見込みだ。

 

 今年、九州電力、東北電力、四国電力、北海道電力の各管内で太陽光発電の出力制御が行われていることを考えれば、これら大型蓄電所が果たす役割は大きい。

 

 大型蓄電所と仮想発電所、そして個々の世帯に設置された蓄電池がそれぞれの機能どおり稼働すれば、日本の発電は思ったよりも早く再エネに置き換わるかもしれない。

 

トップへ戻る