無限連鎖講について

(1) 無限連鎖講は終局的には破たんする性質のものであるのにもかかわらず、いたずらに関係者の射幸心をあおって加入者の相当部分の者に経済的な損失を与えるとして、法は無限連鎖講の開設、運営、加入等の行為を禁止しています。
(2) 無限連鎖講とは、金品を出す加入者が無限に増加することを前提として、先に加入した者を先順位者、これに連鎖して段階的に2以上の倍率をもって増加する後続の加入者を後順位者として、順次、先順位者が後順位者の出す金品から自己の出した金品の価額又は数量を上回る金品を受け取るという仕組みの金品の配当組織のことです。
(3) 例えば、先に加入した者が2人の者を勧誘して加入させ、さらにこの2人の者が同じく2人ずつを勧誘して加入させていき、順次同様の方法により加入者を無限に拡大させ、先に加入した先順位者は、一定の時点で所定の金品を取得して組織を離れ、後に加入した後順位者も、先順位者と同様に一定の時点で所定の金品を取得して順次組織を離れていくという仕組みです。
(4) このように無限連鎖講は、加入者が停止すれば成り立たないものであり、加入者の無限の増加が成立の絶対条件となりますが、加入者が無限に増加していくというようなことはあり得ず、終局的には加入者の増加が行き詰まり、破たんしていく性質のものです。
(5) 無限連鎖講については、その開設、運営、無限連鎖講への加入、加入することの勧誘、これらの行為を助長する行為が禁止されています。
(6) 罰則
無限連鎖講を開設し、又は運営した人は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処せられます。個々の行為が法人名でなされていたとしても、当該行為を行ったその人が犯罪の主体となります。
業として無限連鎖講に加入することを勧誘した人は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます。
無限連鎖講に加入することを勧誘した人は、20万円以下の罰金に処せられ、1回勧誘しても違反が成立することに注意する必要があります。

 

コンピュータ・ネットワークを利用した無限連鎖講について
 コンピュータ・ネットワークを利用した無限連鎖講に該当するのではないかとの問い合わせがあるものは数種類あり、中には法が適用される可能性が高いものも含まれています。出す金品が少額であるからと安易に考えるのではなく、加入して勧誘すれば処罰の対象となる可能性もあることに注意してください。

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