はじめに

 師走の声が聞こえる季節となりました。ご家族の皆さま、地域の皆さまには、日頃より社会福祉法人信和会の運営に温かいご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
 さて、高市内閣による令和7年度補正予算では、「医療と福祉を守る」ことを前面に掲げ、介護職員をはじめとする現場で働く人材のさらなる処遇改善と、DX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組む事業所への支援が示されております。これらは、まさに私たちが日々直面している課題に正面から向き合う内容であり、信和会としてもこの流れを確実に捉え、積極的に活用していきたいと考えております。
 令和7年度も残すところ4か月を切り、本年度の事業計画も最終盤に差しかかっています。同時に、次年度の予算編成と事業計画の検討が本格化する時期となりました。信和会では、これまで培ってきた医療・介護・福祉サービスの質をさらに高めつつ、現場で働く職員が誇りとやりがいを持って働き続けられる体制づくりを一層進めてまいります。また、若い世代への「社会福祉のバトン」をいつでも確実に引き継げるよう、役割分担や人材育成、ガバナンス体制の整備にも継続して取り組んでまいります。
 今回の補正予算の中には、老朽化した設備の更新や、省エネルギー機器・ICT機器の導入などを後押しするメニューも含まれる見込みです。信和会としても、各施設の状況を丁寧に点検しながら、利用者の皆さまの安全・安心の向上、職員の業務負担の軽減、そして災害・感染症への備えにつながる設備更新について、内容を精査したうえで計画的に取り組んでいく所存です。
 これまで私たちの運営を悩ませてきた電気料金や重油価格については、ようやく一定の落ち着きや引き下げも見込まれるとの兆しも見られています。この絶好のタイミングを逃すことなく、来年度単年度の事業計画にとどまらず、数年先を見通した中期事業計画を策定し、経営の安定性と持続可能性を高めていきたいと考えております。エネルギーコストの動向や国の支援策を的確に踏まえながら、「地域に根ざし、長く信頼される信和会」であり続けるための長期的な運営の嚆矢とすべく、役職員一同、力を合わせて精進してまいります。
 今年一年を振り返りますと、物価高や人材確保の難しさなど、福祉の現場を取り巻く環境は決して容易なものではありませんでした。その中にあっても、利用者・入居者の皆さまの笑顔、ご家族の皆さまの温かいお言葉、地域の皆さまの支えに励まされながら、何とかここまで歩みを進めてくることができました。改めて深く感謝申し上げます。
 新しい年が、皆さまにとりまして穏やかで希望に満ちた一年となりますようお祈りするとともに、今後とも社会福祉法人信和会への変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

社会福祉法人 信和会

理事長 細越 善次郎

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