腕立て伏せと腹筋

高齢者の方が無理なく安全に行える「腕立て伏せ」は、筋力維持や転倒予防、姿勢改善に効果的です。以下に、体力や筋力に応じた3段階のやり方を紹介します。

 

【1】壁を使った腕立て伏せ(初心者向け)
方法:
1.壁から30〜50cmほど離れて立つ。
2.足を肩幅に開き、壁に両手を肩の高さでつける(手のひらは壁にぴったり)。
3息を吸いながら、ゆっくり肘を曲げて壁に体を近づける。
4.息を吐きながら、ゆっくり元の姿勢に戻す。

 

回数:1日10回×1〜2セットからスタート。
ポイント:・背中を丸めず、体をまっすぐ保つ。
・肘を曲げすぎず、無理のない範囲で。

 

【2】テーブルや机を使った腕立て伏せ(中級者向け)
方法:
1.安定したテーブルやキッチンカウンターに両手を肩幅で置く。
2.足を後ろに下げ、体を斜めにする(かかとを少し、上げてもOK)。
3.壁と同じように、息を吸って肘を曲げて体を下げる。
4.息を吐いて腕を伸ばし、元に戻る。

 

回数:・1日5〜10回×1〜2セット。
ポイント:・腰が落ちたり、反りすぎたりしないように注意。
・ゆっくり、呼吸を止めない。

 

【3】膝つき腕立て伏せ(上級者または筋力がついた方向け)
方法:
1.床に四つん這いになり、膝を床につけたまま足を浮かせる。
2.両手を肩より少し広めに置き、体をまっすぐに保つ。
3.胸を床に近づけるように肘を曲げ、ゆっくり戻す。

 

回数:・1日5回〜から無理なく。

 

ポイント:
・背中・お尻が一直線になるように。
・痛みが出る場合はすぐ中止。

 

【注意点】
・無理をせず、体調のよい日に行う。
・ひざや肩に痛みがある場合は、医師や理学療法士に相談。
・呼吸は止めずに、自然に。

 

【4】腹筋
<やり方>
1)マットの上で仰向けになり、両脚膝を曲げて上げ、両手は真上に伸ばす。この時、体の背面がマットにしっかりついている状態を確認する
2)背面がマットから離れないように意識しながら、息を吐いて両手を耳の方へ下ろす。肋骨がパカーンと開きすぎないところまででOK
3)息を吸って両手を元の位置に戻す
4)この動きを呼吸に合わせて10回繰り返す。背面への意識と肋骨が開きすぎていないか、常に意識しましょう。
シンプルな動きですが、先ほどお伝えしたおへそを背中に引き寄せる感覚と肋骨を閉じるイメージを持つことで効果が劇的に変わります。腹筋トレーニングで腰を痛めた経験がある方や楽な姿勢で鍛えたい方に特におすすめです。

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